電気めっき

電気めっきとは電気分解による電着を利用しためっきのこと。
たとえばニッケル電気めっきであれば、電気を流すことによって電子が供給され、液中に存在するニッケルイオンとくっついてめっきされる側の物質表面にニッケル膜として析出する。
電気めっきは通電性のある金属にしかめっきできないので、非導電性のプラスチックなどに電気めっきをする場合は、無電解めっき等で導電性を付与させる必要がある。
主な特徴
  • 外部電源を用いて制御(交流を整流した直流がブスバーから渡し棒を取って陽極へと流れる)
  • めっき厚は流した電気量に比例
  • 電気の流れやすいところほど厚くなる(品物の位置や向き、形状、材質で異なる=電流分布)
  • 電流分布は磁石における磁力線のような挙動をとる(極間が近いほど集中する)
  • 故に遮蔽版や補助陽極(付きやすいところ)、補助陰極(付きにくいところ)などで調整する
  • 電気めっきにおいては厚さのバラツキが出るのはある程度はやむを得ないと考えるべき
  • ただし、めっき液によって均一電着性が異なり、ある一定の電流密度からめっき効率が悪くなるので、電流分布が異なっても同じような厚さになる場合もある
  • つまり、均一電着性に優れるとは高電流密度における電流効率が悪いめっき液のことである=めっき時間がかかる
  • 故にめっき金属の単価によって、効率の良さと余分なめっき量とのバランスを考える必要がある
  • 単位面積当たりの流せる電流には上限がある(限界電流密度)
  • 陽極に可溶性の金属を用いる方法と、不溶性(白銀やチタン、ステンレス、黒鉛など)のものを使い、めっきする金属を試薬として浴に添加してその試薬を析出させる方法がある
  • 貴金属で溶解し難い金属めっきや、合金めっきで機能膜を作る場合などは不溶性陽極を用いる
  • カソード:めっきされる側(電気分解では陰極と一致)
  • アノード:めっきの養分(電気分解では陽極と一致)
  • ただし、酸化マンガンや二酸化鉛のように陽極に電着するものもある
  • アノード、カソードは電池では反対になる
  • マグネシウムやアルミニウム、チタンなどの軽金属のめっきは水溶液によるめっきからは得られていない
主な工程
  • 治具選定(引っ掛け、バレル=バスケットに品物入れて一緒にめっき)
  • 表面研磨(バフ研磨、化学研磨等)
  • 溶剤脱脂(鉱油系)、アルカリ脱脂(動植系)、電解脱脂(水素ガス(陰極)や酸素ガス(陽極)及び浴自体の洗浄力を併用)
  • 酸浸漬(サビの除去=酸洗い、前処理工程で生じた薄い酸化被膜を除去=活性化)
  • 中和
  • めっき
  • 後処理(クロメート処理等)
注意事項
  • 脱脂工程はめっきの密着性など品質に大きく影響する、脱脂後は水洗して油分を次に持ち込まないようにすることが重要
  • 電解脱脂は水素を吸収しやすい物質は陰極処理は避ける、不導態化しやすい素材は陽極処理は避ける
  • 酸浸漬は酸化物との反応は優先されるが素地金属も多少は侵される→溶解して活性な表面が得られる=活性化
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